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降下飛行
曳航飛行のなかでいちばんむずかしいのは、降下飛行である。それは、曳航のための索を必要としないような状態にしばしばなるからである。もっとも必要なことは、グライダーを曳航機よりも低い位置にしないことである。3−130図(a)のように、グライダーが低い位置になると、たるんだ索がグライダーの主翼や尾部などに巻きつく危険がある。(b)のように、グライダーが同高度かそれよりも高い高度の場合は、その心配はない。
したがって、もっとも重要な点は、グライダーの性能を悪くするためにスポイラーを開き、機体全体の抵抗を増加して、L/Dを小さくしなければならない。また。曳航機は急な降下飛行をさけて、徐々に降下に移ることがたいせつである。また、曳航機は、グライダーの状態がスポイラー全開でなお索がたるむような場合には、降下の状態を少なくすることにより、降下を保持することができる。グライダーと曳航機の両方の索がはずれないような場合。両機は同時に着陸するようなこともある。これはまれなことであるが、降下飛行練習として行うことも必要である。この際、曳航機は最後までエンジンを全開にせず、わずかに回転させておく。

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